作者は、2014年に上演した女流劇作家シリーズ「囁谷シルバー男声合唱団」で岸田戯曲賞最終候補となった角ひろみさん。子どもを失った事によってその地に縛られた女、生きるすべを見失いその地に逃げてきた男、聖地巡礼としてその地を目指す若者たちを通して、何かを押し隠して生きている人々の在りようを独特の会話体とリズムでユーモアを交え描いてくださいます。高林由紀子(同シリーズ「初萩ノ花」で読売演劇大賞優秀女優賞受賞)を始め、練熟したヴェテランから勢いのある若手を配し、ランプの灯のような温かみと寂しさが混在した舞台にご期待下さい。
それが命の火だとして、人の体を燃やしてゆくと、
最後に残るのが爪の灯のような気がする。
爪の灯ごしに見た貧しい幻なのだろうか。人のいとなみは。
その女の人はもうずっとその地にいる気がする。
その人がそこにいて話す声を、
無駄話でもたわごとでも何でもずっと聞いていたくて、
これを書きとめはじめた。
角ひろみ
−出演− |
![]() 高林由紀子 |
![]() 大谷朗 |
![]() 高間智子 |
![]() 山崎健二 |
![]() 横尾香代子 |
![]() 上野直美 |
![]() 石井英明 |
![]() 吉澤宙彦 |
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![]() |
![]() 坂本晃 |
![]() 馬渡絢子 |